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エリザベス女王のローマの休日!映画「ロイヤル・ナイト」

土曜日、公開初日にイギリス映画、ロイヤル・ナイトを鑑賞した。
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御歳90歳のエリザベス女王が19歳ののとき、初めてお忍びで外出したという史実に基づいたストーリー。リアル「ローマの休日」というふれこみも分かりやすく、存命・現役の厳格そうな女王の若い頃が題材というのがまた興味深い。
 
原題は「A ROYAL NIGHT OUT」だが、邦題は単語を切り落として短くしたのに、より日本人にイメージし易くなっていて、なかなか秀逸だ。
 

ロイヤル・ナイトのストーリーは?

1945年5月、深夜の終戦宣言の王のスピーチが流れる瞬間、王宮の外で市民の反応を見届けたいというエリザベスとマーガレットの二人の王女。王位を継承する長女にとってそれは嘘ではないけれど、長く暗い日々が終わりイギリス中がお祭り騒ぎとなるこの日は見逃せない。またお忍びででかける唯一のチャンスになるかもしれないという切迫感があるなか、なんとか王の許可を得て、二人は大喜び。
 
お目付役を振り切り、城外に不慣れな二人にとって大冒険となる一夜が描かれる。
 

ロイヤル・ナイトの魅力は?

巻き髪のエリザベスは、最初は垢抜けないように見え、また高畑充希を彷彿とさせるのだけれど、物語がすすむうちに、巻き髪の具合が緩むのか髪の長さが丁度よくなり、少女の頃の高橋マリ子のような透明感も帯びてきてどんどん美しくみえてくる。そして、最後のシーンでは、気品、瑞々しさ、賢さ、美しさ、威厳、溌剌とした感じ、チャーミングさが爆発し、とてつもなく魅力的で心を持って行かれる。
 
慎重でしっかり者の長女と物怖じせずおしゃまな次女のコントラストという、時代も国も超えて共通する真理も楽しみどころ。
 
王女たちは厳しく貧しい戦時下において誰よりも恵まれているはずなのに、行動の自由はなく、好きな相手と添い遂げる権利が誰よりも許されない。
 
それが分かった上で自然と恋したこの夜は、生涯忘れ得ぬ思い出となっただろう。
 

映画をみて思うこと

実際の女王にもそんな思い出があったらと願ったが、映画と違い20人近い取り巻きがいたそうだから、映画とは全く違う夜だったのだろう。とはいえ、本当のことが必ずしも報告される訳ではないことを考えると、「小説より奇なり」である可能性も否めない。
 
ちなみに、現実のマーガレット王女は身分の違う既婚者のお付きの者に長いこと恋をしてきていて、彼が離婚し、あと少しで結婚できるといったタイミングで仲を引き裂かれたという。
 
映画のなかで、エリザベス王女が願った平等な世の中に、この70年でどこまで近づいたのだろうか。

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