あるべき味

イタリア・イギリス・ドイツ・日本でみつけた、どまんなかの味とへえー!を紹介

第1回東京マラソン

今年はじめてボランティアとして参加する東京マラソン

選手としては第1回から3回連続で参加し完走している。当時はくじ運のよさが自慢だった。
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一番印象に残っているのはまだここまでメジャーでなかった第1回大会。何気なくメトロ構内でポスターをみかけ、コースが面白いなと申し込んだ。そしてたいして練習せずに当日を迎えた。
 
その日は朝から小雨とは言えないレベルで降っていて。雨では中止にならないのは分かってはいたけれど、そうだったらいいなとおもってホームページをチェックしたが、開催とあり、どんよりとした気持ちで会場に向かった。
 
冬の雨の中、立ち止まると冷えるので、多少撥水する薄手のダウンを羽織っていったら、水を吸って重くなって。走りながら何度絞ったかわからない。冷えて、かなり初期のうちに脚がつり、先が思いやられた。
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お手洗いに行きたくてコンビニに入ったところ、選手たちが入り口付近でカップラーメンを食べて暖をとっていた。
そしてそのうちの一人、見知らぬおじさんが、(残りの)スープを飲むかと勧めてきた。
気持ちだけ受け取って断ったけれど、まるで、有事のときのような雰囲気が出来上がっていた。ここは東京なのか?と疑うほど。
 
東京とは思えない状況はその後も続いた。
ボランティアのハイタッチによる励まし、私設エイドとして食べ物を提供してくれる人々のあたたかみに何度もウルっときた。
 
そして、30キロ地点を過ぎ、脚が棒になって固まってしまって、屈伸しながらでないと進めなくなったころ。
なんで出場してしまったのか? なぜもっと走りこまなかったのか? このままではゴールがかなりキツイが、完走できないなんて事態になったら自分を許せない。。。なんて悶々と考えて歩いていた時。
「これ食べな」という言葉とともに、目の前に差し出されたのは、大きなカットピザ。立派な差し入れにびっくりしながら、おばさんに心を込めてお礼を言った。
歩きながらピザにかぶりついたら、トマトソースが素晴らしく、あまりにおいしくて、気持ちがうれしくて、涙が出た。
ピザを頬張りながら涙を流して歩く様子は、かなり異様だったとおもう。いままで我慢していたものがこみあげてきて、涙が止まらなかった。
 
しばらくして、あのおばさんのためにも頑張らなくては!と前向きになり、必死で走ってゴールした。
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翌日出社したら、一気に大会の知名度が上がっていて、まるでヒーローのような扱いだった。
その後マラソンブームがきて、いまでは周りはランナーだらけ。
隔世の感がある。

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